1年が経とうとしているよ、という話
これを書いてからもうすぐ1年が経とうとしている。1回生だったわたしには後輩ができ、部活の半分を休む幽霊部員の2回生になりつつある。
後輩はものすごく頼りになり、まじめながらおもしろくわたしにも気を遣ってくれる、とてもいい子である。先輩方も変わらずわたしをあたたかく見守ってくださる。
いつのまにこんな2回生に成り果ててしまったのだろう。
わたしは去年から何も変わっていない。変わっていないのに周りがどんどん変わっていくからわたしが変わり果ててしまったみたいに見えるのだ。初音ミクのkoma'nさんのBadByeってご存知?
昔からずっとそうだった。
あなたは優れているよ、才能に恵まれているよ。そう言われてそれを信じていた、まわりの人がどんなに努力しているかつゆほども知らずに。そうやって何年か来てみれば、まわりにすっかり置いて行かれてわたしはひとり、なけなしの才能のみにしがみつく哀れな小娘に成り果てているのだ。
誰も努力をしないといけないなんて教えてくれなかった。誰も彼も最初だけ、他の人よりわたしが優っているなんて甘言を吐いて、あとは放ったらかし。気づけばわたしは一人きり。
なんて弱音を吐いてみたところで何も変わらないのはわかりきっている。努力が必要だと知っただけでよしとすべきなのだろう。これから、わたしは変わるべきなのだ。変わらなければならない。